今回は、日商簿記2級の合格率が低くなってしまう原因とその対策を考えていきたいと思います。
本記事の内容
- 原因1:商業簿記だけに勉強の重点をおくから
- 原因2:単純に準備不足
- 原因3:問題の難易度が回によって異なる
この記事を書いている僕は、5年ほど簿記の勉強をしました。
その中で、日商簿記2級の合格率が低くなる原因は上記3のつだと考えました。これから経験談なども交えながら、詳しくお話していきたいと思います。
原因1:商業簿記だけに勉強の重点をおくから
合格率が低くなる原因1つ目は、商業簿記だけに勉強の重点おいてしまうからです。
2級の出題範囲には工業簿記が加わるのに、商業簿記の勉強だけに重点をおいてしまうことは試験本番で失敗し、合格率を下げることに繋がります。
簿記2級の配点は商業簿記60点、工業簿記40点の合計100点で構成されています。この配点の割合だけを見ると、商業簿記の方が重要な気がしますが、実は逆なんです。
簿記2級では、この工業簿記40点をいかにして獲得するかが試験の重要なポイント。
これからの簿記2級は、1級の範囲であった連結会計なども加わり商業簿記の難易度はさらに上がることが予想されます。
そのため、工業簿記でしっかりと得点を積む必要があるというわけです。
簿記3級と同じような気持ちで挑み、商業簿記だけに勉強の重点をおくのはとても危険な行為なのでやめましょうね。
原因2:単純に準備不足
合格率が低くなってしまう原因2つ目。
それは単純に準備不足が原因です。
3級の場合は、
- 学校や会社から半強制的な形で検定を受けるように言われた方が無理やり受験する
- 勉強をあまりしていないので不合格になる
- その結果、合格率が下がる。
という流れも考えられますが、2級になるとそれなりに簿記の知識がある方が受験すると思います。
では、なぜ合格率が低くなってしまうのでしょうか?
それは、さきほども説明したように単純に準備不足が原因だと考えられます。
「せっかく高い受験料を払ったんだから、たとえ勉強不足でも一応受けるよ!」というタイプの方が不合格になり合格率を下げている、というのも現実としてある話です。
しっかりと学習計画を立てて勉強をしていきましょう。
原因3:問題の難易度が回によって異なる
3つ目の原因は、回により問題の難易度があきらかに異なるからです。
僕は、これが合格率を下げる一番大きな原因なんじゃないかと思います。
まずは、こちらの図をご覧ください。
この図は当サイトの「過去15年分のデータから見る日商簿記2級の合格率(難易度)とその推移」という記事にも掲載していますが、日商簿記検定2級の第101回~第147回の合格率の推移を折れ線グラフにしたものです。
最高合格率は第133回の47.6%、最低合格率は第107回の5.6%と合格率にかなりばらつきがあり、上がり下がりが激しいことがわかります。
日商簿記2級は、合格率の高い回があれば、その次の回は低くなる。逆に合格率が低い回があれば、その次の回は高くなる。という特徴をもった検定です。
「受かる気満々で受けた試験が、めちゃめちゃ難しかった。」となれば、そりゃ合格率も下がっちゃうよねって話。
受験者側ができる対策は限られていますが、自分が受けようとしている直前回の合格率が極端に高い場合は注意が必要かもしれません。
ちなみに第101回~第147回の、平均合格率を計算したところ、29.4%になりました。
この数字からわかることは、2~3回の受験を前もって覚悟しておけば、たとえ問題が難しいハズレ回に遭遇しても、次の回、または、次の次の回で合格できる可能性は高いということです。(大前提として、商業簿記、工業簿記どちらもしっかりとした知識を身につけておくことは大切です。)
実際に僕自身、142回の試験(合格率14.8%)で不合格になってしまいましたが、その次の回の143回(合格率25.8%)で合格することができました。
とは言っても、やはり1発合格したいもの。そう考えた時、一番の対策としては、やっぱり講座受講です。
僕も経験しているのでわかりますが、2回目の勉強ってかなりつらいです。プロに頼るというのも1つの解決策ということを覚えておいてください。
以下の記事では受講料金が安い通信講座を徹底比較してランキングにしました。1発合格したい方はぜひ参考にしてください。
まとめ
今回は、日商簿記2級の合格率が低くなってしまう原因とその対策を考えてみました。
記事のポイントをまとめてみます。
【合格率が低くなってしまう原因3つ】
1.商業簿記だけに勉強の重点をおくから
2.単純に準備不足
3.回によって難易度が異なる
↓
【自分でできる試験対策】
1.工業簿記もしっかり勉強する
2.学習計画を立てる
3.どんな問題でも解けるようにしておく
今回はこんな感じです。
当たり前のことを当たり前にできるようにすることはなかなか難しいですが、これが簿記2級合格への最短ルートです。
今回は、僕の経験から合格率が低くなる3つの原因をお話ししました。その対策については、各自で検討してみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました。